この記事でわかること
生活保護を受けているけれど、頼れる保証人がいない。「このままでは、部屋を借りられないのでは」と不安になっている方は少なくありません。
- 生活保護を受けていることを理由に入居を断ることは、原則できません。
- 連帯保証人がいなくても、家賃保証会社の利用などで契約できる場合があります。
- 家賃を自治体から大家へ直接払う「代理納付」という仕組みがあります。
- 契約前に、必ずケースワーカーへ物件の状況を伝えることが大切です。
この記事では、生活保護を受給しながら賃貸物件を借りる際に知っておきたいこと、使える制度、相談先をまとめました。
生活保護を理由に入居を断られることはある?
賃貸契約は大家と入居者の合意で成立するものなので、大家の判断で入居を断られること自体はあり得ます。ただし、生活保護を受けていること自体を理由に一律で入居を拒否することは、公営住宅などでは原則できないとされています。 一方で、民間の賃貸物件では、大家や管理会社の判断に委ねられる部分が大きいのが実情です。
そのため、「絶対に借りられる」と思い込まず、複数の選択肢を用意しておくことが大切です。
保証人なしでも入居審査に通る2つの仕組み
家賃保証会社を利用する
やさしく言うと、「保証人の代わりに、家賃の支払いを保証してくれる会社」です。正式には「家賃保証会社」といいます。
連帯保証人がいなくても、家賃保証会社と契約し、緊急連絡先(親族でなくても可の場合があります)を登録するだけで入居できる物件があります。保証会社は主に「家賃をきちんと支払えるか」を見るため、生活保護を受けていること自体で一律に断られるわけではありません。
代理納付という支払い方法
やさしく言うと、「家賃を、あなたの代わりに自治体が大家さんへ直接支払ってくれる制度」です。正式には「代理納付」といい、生活保護法第37条の2にもとづく仕組みです。
通常、住宅扶助費(家賃相当分)は本人の口座に支給され、そこから自分で家賃を払います。代理納付では、この住宅扶助費を自治体が直接大家に支払います。大家からすると「家賃が確実に入る」という安心材料になるため、入居審査で有利に働くことがあります。
代理納付を利用したい場合は、契約前にケースワーカーへ相談してください。
今日から動けること(部屋探し前にやっておきたい3つ)
- 今の担当ケースワーカー(福祉事務所)に、引っ越しを考えていることを伝えてください。物件探しの前に相談することで、使える制度や協力してもらえる範囲が分かります。
- 「生活保護受給者歓迎」「保証人不要」などの条件で物件を探してくれる不動産会社があるか、福祉事務所や自立相談支援機関に聞いてみてください。
- 家賃の上限(住宅扶助として支給される金額の範囲)を、ケースワーカーに確認してください。上限を超える物件は契約が認められない場合があります。
誰に相談すればいい?(ケースワーカー・不動産会社・自立相談支援機関)
自治体によっては、生活保護受給者や住宅確保に困っている方向けに、物件を紹介する仕組みを持っている場合があります。まずは次の窓口に、そうした紹介制度があるか確認してみてください。
- 福祉事務所のケースワーカー:家賃の上限額、代理納付の申請、引っ越し費用の扶助などを相談できます。
- 不動産会社:生活保護受給者の入居に慣れている会社を選ぶと、話がスムーズです。福祉事務所や自立相談支援機関に紹介してもらえる場合があります。
- 自立相談支援機関:住まい探し全体の相談ができます。
契約までに準備しておきたい書類
- 生活保護受給者証、またはケースワーカーが発行する家賃額の証明書類
- 本人確認書類
- 緊急連絡先として登録できる人の情報(家賃保証会社を利用する場合)
契約前に確認しておきたい注意点
- 家賃の上限(住宅扶助費の範囲)を超える物件は、契約前にケースワーカーの確認が必要です。上限を超えた契約は、扶助されない部分が発生することがあります。
- 引っ越し自体にも費用がかかります(敷金・礼金・引っ越し代など)。事前にケースワーカーへ相談し、扶助の対象になるか確認してください。
- 契約後にトラブルにならないよう、入居前に生活保護を受けていることを大家・管理会社にきちんと伝えておくことをおすすめします。
- 制度の運用は自治体によって異なります。最新情報は必ず福祉事務所・窓口で確認してください。
保証人なし物件が見つからないときの代替案
- 無料低額宿泊所など、保証人なしで入居できる一時的な住まいを探す
- 住居確保給付金の対象になるか確認する(生活保護に至る前の段階で使える制度です)
- 自立相談支援機関に相談し、住まい探し全体のサポートを受ける
よくある質問
Q. 生活保護を受けていると、賃貸への入居を断られますか?
A. 生活保護を受けていること自体を理由に一律で入居を拒否することは、公営住宅などでは原則できないとされています。ただし民間物件では大家・管理会社の判断に委ねられる部分が大きいのが実情です。
Q. 連帯保証人がいなくても契約できますか?
A. はい。家賃保証会社を利用し、緊急連絡先を登録するだけで入居できる物件があります。
Q. 「代理納付」とは何ですか?
A. 家賃(住宅扶助費)を、本人の口座を経由せず自治体が直接大家に支払う制度です。生活保護法第37条の2に基づく仕組みで、大家にとって家賃が確実に入る安心材料になり、入居審査で有利に働くことがあります。
Q. 部屋探しの前に何をすればいいですか?
A. まず担当のケースワーカーに引っ越しを考えていることを伝えてください。家賃の上限額や、使える制度・協力してもらえる範囲を確認できます。
本記事は2026年8月時点の情報を基に、再起堂編集部が公開前に内容を確認しています。制度名・金額等は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式サイト・窓口でご確認ください。
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