この記事でわかること
- 生活保護の転宅費(引っ越し費用)は、家賃が住宅扶助の基準額を超えている場合の指示による転居、火災や水害などの災害、立ち退き・取り壊しなど「やむを得ない事情」があるときに支給されます。
- 自分の都合だけで「もっと広い部屋がいい」という引っ越しは、原則として対象になりません。
- 支給されるのは、契約にかかる費用(敷金・礼金・仲介手数料など)と、荷物の運搬費用だけです。家具や家電を新しく買う費用は含まれません。
- 引っ越しを決める前に、必ずケースワーカーに相談してください。先に引っ越してしまうと、費用が出ないことがあります。
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転宅費が支給される3つのケース
生活保護を受けているけれど、今より安い部屋に引っ越したい。あるいは、大家さんの都合や災害で、住んでいる部屋を出なければならない。
そういうとき、引っ越しにかかるお金を、生活保護から出してもらえる場合があります。正式には「転宅費」といいます。
やさしく言うと、「決まった理由があるときだけ、引っ越しのお金を福祉事務所が支払ってくれる制度」です。転宅費が認められやすいのは、次の3つのケースです。
| ケース | 内容 |
| 家賃が基準額を超えている | 今の家賃が、住宅扶助の基準額(上限額)を超えていて、ケースワーカーから安い家への転居を指示された場合 |
| 災害にあった | 火災・地震・水害などで、今の住まいに住み続けられなくなった場合 |
| 立ち退き・取り壊し | 大家さんや自治体の都合で、建物の取り壊しなどにより退去を求められた場合 |
この3つのケースに共通しているのは、「自分から望んで引っ越すわけではない」という点です。最新情報は必ず福祉事務所で確認してください。
支給されない・自己都合の引っ越しの場合
一方で、次のような引っ越しは、原則として転宅費の対象になりません。
- 単純に「もっと広い部屋がいい」「今の場所が気に入らない」という理由
- 転勤や、家族の都合以外での引っ越し
- ケースワーカーに事前相談せず、自分で決めて契約してしまった場合
大切な点として、「困っているから引っ越したい」という気持ちだけでは、支給の対象になりにくいということです。まず、なぜ引っ越しが必要なのかを、ケースワーカーに具体的に説明することが必要です。
支給される費用の範囲と上限
転宅費として支給されるのは、次のような費用です。
- 新しい部屋を借りるための契約費用(敷金・礼金・仲介手数料・火災保険料など)
- 荷物を運ぶための運搬費用(引っ越し業者への支払いなど)
一方で、次のような費用は対象になりません。
- 新しい家具・家電を買うための費用
- 荷造り・荷解きを丸ごと業者に任せるような、必要以上に手厚いプラン
- 相場よりも高額な引っ越し業者への支払い
支給額には上限があり、地域や世帯人数によって基準が異なります。最新情報は必ず公式サイト・窓口で確認してください。
申請の流れ:引っ越し前にケースワーカーへ相談する
- 引っ越しが必要になった理由(家賃が高い、災害にあった、立ち退きを求められたなど)を整理してください。
- 担当のケースワーカーに、引っ越しを検討していることを伝えてください。ここで初めて「転宅費が使えるかどうか」の判断が始まります。
- 転宅費の対象になると判断された場合、具体的な物件探し・引っ越し業者の見積もりに進みます。
- 契約や引っ越しは、福祉事務所の許可が出たあとに進めてください。先に契約・引っ越しをしてしまうと、費用が支給されない場合があります。
引っ越し業者を選ぶときの注意点
- 引っ越し業者を選ぶときは、複数の業者から見積もりを取り、福祉事務所に確認してもらうと安心です。
- 荷造り・荷解きまで丸ごと依頼する「おまかせプラン」は、必要な範囲を超えるとして対象外になることがあります。
- 見積もりの内容(作業内容・料金の内訳)は、事前にケースワーカーへ共有しておくと、支給の判断がスムーズになります。
相談先・窓口
- お住まいの地域を所管する福祉事務所:転宅費の相談・申請窓口です。担当のケースワーカーに直接相談してください。
- 自立相談支援機関:生活保護を受けていない場合でも、住まいに関する相談ができます。

よくある質問
Q. 単に広い部屋に引っ越したいだけでも転宅費は出ますか?
A. いいえ。自分の都合だけの引っ越しは、原則として対象になりません。
Q. 転宅費で新しい家具・家電を買えますか?
A. いいえ。支給されるのは契約費用(敷金・礼金・仲介手数料など)と運搬費用のみで、家具・家電を買う費用は含まれません。
Q. 先に引っ越しを決めてしまっても大丈夫ですか?
A. 先に引っ越しを決めて契約してしまうと、費用が支給されない場合があります。必ず引っ越し前にケースワーカーに相談してください。
Q. 転宅費が認められるのはどんな場合ですか?
A. 家賃が住宅扶助の基準額を超えている場合の指示による転居、火災や水害などの災害、立ち退き・取り壊しなど、やむを得ない事情がある場合です。
本記事は2026年8月時点の情報を基に、再起堂編集部が公開前に内容を確認しています。制度名・金額等は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式サイト・窓口でご確認ください。
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