この記事でわかること
今夜、泊まる場所がない。お金もほとんどない。そんな状態でこのページを読んでいるかもしれません。大丈夫です。今日中に相談できる窓口があります。焦らず、この記事の手順どおりに進んでください。
- 所持金がなくても、福祉事務所や自立相談支援機関に相談すれば、その日のうちに泊まれる場所を案内してもらえることがあります。
- 無料低額宿泊所は、届け出をすれば運営できる民間の施設です。施設によって質や料金にばらつきがあります。事前の確認が必要です(いわゆる貧困ビジネス問題)。
- 一時生活支援事業は、生活困窮者自立支援制度の中にある公的な仕組みです。比較的安心して利用できます。
- 自分ひとりで施設を探すより、先に窓口に相談したほうが、安全な施設にたどり着きやすいです。
※ 制度の名称や条件は、時間が経つと変わることがあります。最新情報は公式サイト・窓口で確認してください。

先に結論を書きます。まず、公的な窓口に連絡してください。正式には、福祉事務所、または自立相談支援機関といいます。自分で施設を探すよりも、安全な場所にたどり着きやすくなります。
今夜泊まる場所がない時、最初にすることは?
- お金がなくても、まず窓口に電話するか、直接行ってください。
窓口は、市区町村の福祉事務所です。または、自立相談支援機関でも構いません。どちらも、生活に困っている人の相談を受け付ける公的な窓口です。
- 「今夜、泊まる場所がありません」と、そのまま伝えてください。
難しい制度名を覚える必要はありません。今の状況を、そのまま話すだけで大丈夫です。
- 担当者が、状況に合わせて宿泊先を案内します。
一時的な宿泊施設や、無料低額宿泊所などを紹介されることがあります。生活保護の申請につながる場合もあります。
- 窓口が閉まっている時間なら、後述する夜間の相談先を使ってください。
詳しくは「相談できる窓口」の章で説明します。

一人で施設を探し歩くのは、時間もかかりますし、危険な施設に当たるリスクもあります。まず相談する。これが一番の近道です。
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無料低額宿泊所と一時生活支援事業、何が違う?
#### 一時生活支援事業(公的な仕組み)
住む場所がなく、お金もない人向けに、一定期間、宿泊場所と食事などを提供する制度があります。正式には、一時生活支援事業といいます。生活困窮者自立支援制度という、国の仕組みの一部です。
福祉事務所を設置している自治体が実施しています。実施の有無や内容は自治体によって差があります。公的な事業なので、民間の施設に比べて、比較的安心して利用しやすいという特徴があります。
利用できる期間や費用の条件は、自治体によって異なります。最新情報は公式サイト・窓口で確認してください。
#### 無料低額宿泊所(民間の届出制施設)
生活に困っている人のために、無料または低額な料金で泊まれる場所を提供する施設があります。正式には、無料低額宿泊所といいます。社会福祉法という法律にもとづく、第二種社会福祉事業の一つです。
「届出制」という点が重要です。都道府県などへの届け出だけで開設できます。国や自治体が直接運営しているわけではありません。そのため、施設によって、設備や支援の質にばらつきがあります。
過去には、入居者の生活保護費から、サービスに見合わない高い利用料を天引きする施設が問題になりました。いわゆる「貧困ビジネス」と呼ばれる問題です。これを受けて、2018年(平成30年)の法改正で、事前届出制の徹底や、設備・運営の最低基準、基準を満たさない施設への改善命令などのルールが強化されました。
制度が強化された今も、施設ごとの差はゼロではありません。詳しい注意点は「貧困ビジネス」の章で説明します。

#### 生活保護(あわせて検討されることが多い制度)
住む場所がなく、生活そのものが困難な場合は、生活保護の申請もあわせて案内されることがあります。生活保護を利用すると、住居がない状態でも、宿泊費や生活費の支援を受けられる場合があります。
生活保護についての詳しい内容は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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相談できる窓口(日中/夜間・休日で分ける)
#### 平日の日中に相談できる窓口
- 福祉事務所:お住まいの市区町村、または都道府県が設置しています。生活保護や、一時生活支援事業などの相談ができます。
- 自立相談支援機関:生活困窮者自立支援制度の相談窓口です。福祉事務所とは別の場所に設置されている場合もあります。
どちらの窓口に連絡すればよいか分からない場合は、まず市区町村の代表電話に連絡し、「生活に困っていて、今夜泊まる場所がない」と伝えれば、担当窓口につないでもらえます。
お近くの自立相談支援機関は、以下のような一覧サイトから探すこともできます。
窓口の名称・電話番号・受付時間は、自治体によって異なります。最新情報は公式サイト・窓口で確認してください。
#### 窓口が閉まっている時間帯(夜間・休日)の対応
福祉事務所や自立相談支援機関は、夜間・休日は閉まっていることがほとんどです。その場合は、次のような相談ダイヤルも選択肢になります。
- よりそいホットライン:生活の困りごとについて、24時間相談できる無料の電話相談です。運営団体や回線の状況は変わることがあるため、最新情報は公式サイト・窓口で確認してください。
夜間にどうしても連絡がつかない場合、命の危険がある、体調が悪いなど緊急性が高いときは、迷わず110番(警察)や119番(消防・救急)に連絡してください。

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持ち物がなくても大丈夫?準備しておきたいもの
今夜どうしても泊まる場所がない、という緊急の場面では、書類がそろっていなくても、まずは相談してください。書類がないことを理由に、相談を断られることは基本的にありません。
とはいえ、もし手元にあれば、次のものを持っていくと手続きがスムーズになります。
- 身分を確認できるもの(運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など)
- 通帳やキャッシュカードなど、所持金や資産がわかるもの
- 今の状況をメモしたもの(いつから住む場所がないか、仕事の状況など)
何も持っていなくても大丈夫です。まずは、体一つで窓口に向かってください。
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「貧困ビジネス」に気をつけるためのチェックポイント
#### 「貧困ビジネス」に当たらないために
無料低額宿泊所は、届け出さえすれば開設できる施設です。中には、支援の質が低いにもかかわらず、高い利用料を請求する施設が過去に問題になりました。次のようなサインがあれば、注意してください。
- 生活保護費のほとんどを、施設利用料として天引きされる
- 提供される食事や部屋の状態に対して、利用料が明らかに高い
- 契約内容の説明が不十分で、書面を渡してもらえない
- 部屋を相部屋にされ、プライバシーがほとんどない
- 外出や退去を、不自然に制限される
- 苦情を言うと、退去をほのめかされる
こうした施設に自分だけで気づき、避けるのは簡単ではありません。だからこそ、個人で施設を探すのではなく、先に福祉事務所や自立相談支援機関に相談することをおすすめします。窓口を通すことで、比較的安全な施設や、公的な一時生活支援事業を案内してもらいやすくなります。
すべての無料低額宿泊所が問題のある施設というわけではありません。多くの施設は、法律にもとづいて適切に運営されています。心配しすぎず、まずは窓口に相談し、案内された内容を確認しながら進めてください。

#### インターネット上の情報だけで判断しない
「無料低額宿泊所 口コミ」「無料低額宿泊所 ひどい」といった言葉で検索すると、不安になる体験談が出てくることがあります。個別の施設の状況は、時期や運営者によって変わっている場合があります。ネット上の情報だけで判断せず、窓口で最新の状況を確認してください。
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ほかに使える選択肢(DV・子ども連れなど状況別)
制度の対象外だった場合や、案内された施設の状況にどうしても不安がある場合は、次のような選択肢もあわせて検討してください。
- NPO・民間支援団体のシェルター:生活困窮者やホームレス状態の人を支援するNPO法人が、独自に宿泊支援を行っている地域があります。自立相談支援機関に、地域の支援団体を紹介してもらえないか聞いてみてください。
- DV被害が関係する場合:配偶者や家族からの暴力が理由で住む場所がない場合は、配偶者暴力相談支援センターなど、専門の窓口があります(配偶者暴力相談支援センター一覧・内閣府男女共同参画局)。
- 子どもと一緒の場合:母子生活支援施設など、子どもと一緒に避難・生活できる施設もあります。窓口で「子どもがいる」と伝えてください。
- どうしても今夜だけ耐えのぐ必要がある場合:インターネットカフェや、24時間営業の店舗などで一時的に過ごす人もいますが、これはあくまで最終手段です。翌朝には必ず窓口に相談してください。所持金がまったくない場合の対応については、関連記事もご覧ください。

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よくある質問
Q. 所持金がなくても相談できますか?
A. はい。書類がないことを理由に相談を断られることは基本的にありません。何も持っていなくても、まずは窓口に向かってください。
Q. 無料低額宿泊所と一時生活支援事業は何が違いますか?
A. 一時生活支援事業は公的な仕組みで比較的安心して利用しやすく、無料低額宿泊所は届出制の民間施設で施設によって質にばらつきがあります。
Q. 窓口が閉まっている夜間・休日はどうすればいいですか?
A. よりそいホットライン(24時間相談できる無料の電話相談)が選択肢になります。命の危険や緊急性が高い場合は110番・119番に連絡してください。
Q. 悪質な施設(貧困ビジネス)を避けるにはどうすればいいですか?
A. 個人で施設を探すのではなく、先に福祉事務所や自立相談支援機関に相談することで、比較的安全な施設や公的な一時生活支援事業を案内してもらいやすくなります。
本記事は2026年8月時点の情報を基に、再起堂編集部が公開前に内容を確認しています。制度名・金額等は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式サイト・窓口でご確認ください。
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この記事は、公的な制度や相談窓口の案内を目的としたものであり、個別の状況に対する専門的な助言に代わるものではありません。最新の制度内容や窓口の詳細は、必ず公式サイト・窓口でご確認ください。
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