住居確保給付金とは: 対象・申請・相談先

住まいを確保する

この記事でわかること

  • 家賃を助けてもらえる制度の仕組み
  • お金をもらうための条件(あなたが対象になるか)
  • 令和7年の法改正で追加された引っ越し代の補助
  • 今すぐ連絡するべき場所と注意点
  • 使えない場合の別の方法(借入のリスクなど)

まず今日やること

家賃が払えないときは、すぐに動く必要があります。今日、以下の2つをやってください。

  1. 大家さんに電話する
    黙って家賃を遅らせてはいけません。「役所に相談しています」と伝えてください。
    払う意思があることを示しましょう。
  2. 相談窓口に電話する 家賃の相談ができる窓口があります。
    正式には、自立相談支援機関といいます。 まずは電話をかけます。
    「家賃が払えなくて困っている」と伝えてください。そして、相談の予約を取ります。

自立相談支援機関 相談窓口一覧

電話で相談している女性のイラスト

使える制度・選択肢

家賃を代わりに払ってくれる制度があります。正式には、住居確保給付金といいます。

役所が家賃の分のお金を出してくれます。
お金は大家さんや不動産会社に直接振り込まれます。
あなたの銀行口座には入りません。生活費として使うことはできません。

お金を出してもらえる期間は、基本は3ヶ月です。
条件を守れば、最長で9ヶ月まで延長できます。

住居確保給付金の仕組みを図示したもの

新しく追加された支援(引っ越し代の補助)

令和7年(2025年)4月より、制度が新しくなりました。
家賃の安い部屋へ引っ越して生活を立て直す場合、条件を満たせば引っ越し代や初期費用(敷金や礼金など)も補助されます。自分が対象になるかどうかは、窓口で確認してください。

 生活困窮者自立支援情報共有サイト:自立相談支援機関 相談窓口一覧

もらえる条件

給付金を受給するためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。

1. 世帯の「主な生計維持者」であること
ご自身が家族の生活費を最も多く負担している(または、負担していた)ことが大前提となります。そのため、実家暮らしの学生や、主に扶養されている立場の方は対象外です。

2. 離職・廃業、または大幅な減収があること
上記の条件を満たしたうえで、次のいずれかに当てはまる必要があります。

  • 離職や廃業をしてから2年以内である。
  • ご自身の都合によらない理由で収入が減少し、離職したときと同じくらい生活が苦しい状況にある。

3. 住居を失う恐れがあること
家賃の支払いが困難になり、住まいを失う恐れがある、またはすでに失っている方が対象です。※持ち家の住宅ローン返済には利用できません。

4. 収入と預貯金が基準額以下であること
世帯全体の「毎月の収入」と「現在の預貯金」が、自治体の定める基準額を下回っている必要があります。(基準額はお住まいの地域や世帯人数によって異なります)

5. ハローワーク等で求職活動を行うこと
ハローワーク(公共職業安定所)に求職の申し込みを行い、熱心かつ誠実に仕事を探す活動を行うことが必須の条件となります。

厚生労働省:住居確保給付金_制度概要について

注意点

気をつけるべきことがいくつかあります。

  • 毎月、仕事を探す義務があります
    お金をもらい続けるためには、国が定めたルールを守る必要があります。
    たとえば「ハローワークで月に2回以上相談する」「週に1回以上、企業に応募する」といった決まりです。これを守らないと、支援は打ち切られます。

使えない場合の代替案

条件に合わない場合は、別の方法を考えます。

  • お金を借りる制度
    生活費を借りる「貸付」の制度があります。正式には、総合支援資金(生活福祉資金貸付制度)といいます。 利子がゼロ、または低く設定されています。ただし、借金ですので所定の審査があり、将来必ず返済する義務が生じます。返済計画を含めて、窓口でよく相談してください。

政府広報オンライン:生活福祉資金貸付制度について

  • 生活をすべて支える制度
    病気などで働けず、貯金もない場合の最後の手段があります。
    正式には、生活保護といいます。家賃のお金も出ます。

厚生労働省:生活保護制度について

最後に:ひとりで抱え込まず、まずは今日相談を

家賃の支払いに行き詰まると、焦りや不安から精神的にも大きく追い詰められてしまうものです。しかし、誰にも言わずに滞納を続けてしまうと、強制退去などの深刻な事態に発展し、状況はさらに悪化してしまいます。

「住居確保給付金」は、不測の事態でピンチに陥った方の生活を立て直すために用意された公的なセーフティネットです。条件を満たせば堂々と利用できる権利ですので、負い目を感じる必要はありません。

まずは今日、お住まいの地域の「自立相談支援機関」へ電話をかけることから始めてみてください。専門の相談員が、あなたの現在の状況に合わせた具体的な解決策を一緒に考えてくれます。